看護師として働く上では、幅広い能力が必要になります。まず必要なのが、周囲と円滑にコミュニケーションできる能力です。看護師は、患者だけではなくその家族や医療スタッフなどとコミュニケーションを取らなくてはいけません。治療をスムーズに進めていくには、信頼を得ることが重要であるため、こまめな声掛けはとても大切になってきます。

患者の中には、自分の状態をうまく表現できない人もいます。そのため、常にどんな小さな変化も見逃さない観察力も求められます。患者は抱える疾患も状態も様々です。ケアの優先順位を考えたり、素早い判断が求められることもあります。この判断力を持つためには観察力が必要不可欠になってきます。

看護は命を預かる仕事でもあるため、ミスの責任は大きくなります。ちょっとした気の緩みから医療事故に繋がらないよう、常に緊張感と責任感を持つことが求められます。そのため、タフな精神力を培う必要があるでしょう。また、命に対する責任だけではなく、言動にも責任を持たなくてはなりません。自分の言動一つで、ナーバスになっている患者やその家族を傷つけてしまうこともあるため、相手の気持ちに寄り添った対応をする意識も重要です。そして時に人の死に直面することもあるため、ブレないメンタルを持つことも大事です。医療従事者という立場を強く意識して、冷静な対応をする必要があります。

その他、看護師は、日々進化する医学に沿って、常に新しい医療の情報を学び続ける必要があります。そのため、勉強会やセミナーに参加したりと、知識を積極的に吸収する姿勢を持たなければなりません。忙しい中で向上心を持ち続けることは大変なことですが、その分、医療従事者や患者のためになり、やりがいとして返ってくるのも事実です。