非アルコール性脂肪肝炎「NASH」に注意

非アルコール性脂肪肝炎「NASH」とは

NASH

NASHとは、アルコールではなく、肥満や糖尿病などを原因とする脂肪肝「非アルコール性脂肪肝」から発生する肝炎です。1980年にアメリカの病理学者Ludwigらが、アルコールを飲んでいないにも関わらずアルコール性肝炎に類似した肝組織所見を示し、肝硬変への進展を認める病態として発表し、Non Alcoholic Steatohepatitis =NASH と名付けられました。
非アルコール性脂肪性肝疾患を「NAFLD」と言いますが、「NASH」はその重症型であり、 NAFLDの約10%を占めると言われています。中年から高年齢層に多く、男女の性差はないようです。

NASHは進行性

NASHはなぜ危険かと言うと、進行性の病気だからです。NASHになると、肝臓の炎症や線維化が進んで、やがて肝硬変を引き起こすことがあります。 怖いのはその進行のスピードです。発症後5年~10年で5~20%の確率で肝硬変に変わってしまうと言われています。また、さらに肝臓がんへ移行するケースもあります。

NASHの原因

NASHは脂肪肝にもう一つの原因が引き金となり、炎症を起こしたものです。脂質過酸化、サイトカイン、鉄 などの酸化ストレスが原因の一つと考えられています。詳しい原因はまだ研究が進められている途中です。脂肪が蓄積されているだけなら放置しても肝臓に悪影響はありませんが、脂肪肝にもう一つの刺激が加わり、脂肪性肝炎という状態になると、さらに進行して肝硬変や肝癌を発症することがあります。

NASH

NASHの検査

NASHかどうかは肝生検をします。肝臓の組織を直接針を刺して採取し、顕微鏡で細かく観察します。肝生検には入院が必要で、体にも負担がかかります。

NASHの自覚症状

NASHは自覚症状がほとんどないまま進行します。重症化を防ぐには、どのように対処すればいいのでしょうか。

「単純性脂肪肝」と言われたら要注意

単純性脂肪肝は、NAFLDのうち進行の恐れがない良性の脂肪肝を言います。もし単純性脂肪肝と診断されたら、健康診断でAST、ALT値をチェックしてみましょう。数値が上がり、線維化マーカーや血小板数にも異常が見られたら、NASHの可能性がありますので、早めに検査をしてもらいましょう。

NASHの治療

NASHは薬物治療が必要ですが、4〜6カ月で改善することが可能です。薬物治療だけでなく、食事療法や運動も同時に行い改善していきます。